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北海道一周、自転車で走ったよ!?
2010年夏、苫小牧をスタートしました。さて、結末はいかに? 紀行エッセイです。
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2010年8月16日(月) 少年はいけない飲み物を購入 (旭川―美瑛 45km)
朝方、土砂降りの雨で目が覚める。あちゃー、今日はやっぱりダメか。あーあ、参ったなあ。ケータイを見ると、午前三時前。起きるにはまだ早い。ま、心配しても仕方ない。もう少し寝るか。
午前四時半、再び目が覚める。目の前の道路にはいくつかの水溜りがある。天気はどうかな?空を見上げる。雲は出ているが、どうやら雨は降っていない。所々には青空も見える。
よっしゃー。これなら行けそうだ。そう、こんなところで停滞なんかしてられないのです。一応、少年に「今出る」とメールを打ち、午前五時半出発。少年とは美瑛の道の駅で落ち合うことにした。
再び空を見上げる。雲がいくつかポツポツと浮かんではいるが、雨は降りそうにはない。よし、大丈夫だ。
しばらく走ると、右手に一軒のライダーハウスが目に入った。おや、もしかしたらここって、少年が泊まっているところじゃない?看板を見る。やはりそうだ。昨日、少年から聞いた名前が書かれてあった。まだいるのか?そっと敷地内に入りこみ、少年の自転車を探す。
数台のオートバイが停まっているところを重点的に探す。が、見当たらない。大型や中型のオートバイならあるのだが、自転車はどこにもない。もしかしてもう出発したか?と思っていたら、ありました、ありました。少年の自転車は、オートバイの中に埋もれるように奥の方に立てかけてあった。
少年を呼び出そうと思い、電話をかける。が、虚しく呼び出し音が遠くに響くだけで、その音が途切れることはなかった。
あーあ、まだ寝ているのか。諦めて通話ボタンを押して電話を切る。仕方ない、外で待ちますか。
ズラリと並んでいるいかにも高そうなオートバイを眺めながら、いくらぐらいするんだろう、などと考えていると、ライダーハウスの中からバイカーらしき人たちが続々と現れた。少年も一緒に出てくるかなあと思い、一人一人の顔をチェックするが、結局、見覚えのある顔は現れなかった。
どうやらまだのよう。仕方ない、もう少し待つか。少年を待つ間、バイカーさんたちとおしゃべりをすることに。
三十分経過。少年の姿は現れない。
遅い。遅すぎる。おーい、いい加減出て来いよー。いくらなんでも寝すぎだろう。
実はですね、この頃になるとちょっと居辛くなってきたのですよ。だってわたし、泊り客じゃないんですよ。それなのにずっとここにいるのも悪いじゃないですか。図々しいじゃないですか。こう見えてもわたし、けっこうそういうことを気にするタイプなんです。
まあいいや。少年とは当初の予定通り道の駅で落ち合えばいい。
「わたし、そろそろ行きますわ」みなさんに告げ、立ち去ろうとすると、途中から話に加わっていたオーナーさんが、「コーヒーでも飲んでいけよ」とわたしをお茶に誘ってくれた。
わーお。嬉しい。嬉しいです。とっても嬉しいです。
でもなあ・・・明らかに部外者のわたしがご馳走になるのはやっぱり図々しいよなあ。少し逡巡した結果、やはり遠慮することに。
「いいから飲んでいけよ」わたしを見据えながらオーナーさんは言った。それを聞いたわたし、思わず素っ頓狂な声を出してしまった。
「はい!喜んで!」
あーあ、恥ずかしいったらありゃしない。おれ、完全にビビッているやないかい。
でもね、これは仕方ないのよ。いやね、実はこのオーナー、強面でガタイがいいのです。「実はおれ、堅気じゃないんだよ」そう言われても、ちっとも疑わないような風貌なんです。
そんな人に言われたら誰だってビビるでしょ。しかもさっきの声、心なしかドス利いていたし。
まあ、いいや。こうなったら「さわらぬ神に祟りなし」じゃ。おとなしく申し出を受けることにしましょ。
というわけで、丸テーブルを囲み、みなさんとコーヒーを飲むことに。
それにしても、こんなにのんびりとバイカーさんたちと話をするのははじめてのこと。これ、ちょっと嬉しいかも。
しばらくすると、寝ぼけ眼の少年がやってきた。わたしたちと挨拶を交わした少年はそのまま出発の準備へ。結局、少年の支度が終わるまで話は続いた。
少年の準備が終わり、いざ出発。
とその前に。そうそう、そういやさあ、少年よ、君の今日の予定はどこまでなんだね?ちなみにわたしの心の予定帳では、「一気に富良野まで行く」って書き込まれてあるんだけど。だって、富良野まで四、五十キロ。一日もあれば十分走れる距離。余裕も余裕。当然君もそこまで行くよな。
「今日は白金のキャンプ場に泊まろうと思っています」
あれ?違った。まったく違っていた。少年の口から出てきたのは、わたしの予想もしていない言葉だった。どこをどう聞いても、そこに「富良野」の三文字はなかった。
あー、もー。富良野まで行かないのかよー。
うん?ちょっと待てよ。だいたいわたしはそのキャンプ場の場所を知らない。落胆するのはまだ早い。ひょっとしたら富良野を過ぎた先にそのキャンプ場はあるのかもしれない。そういえば、少年もわたしと別れてからけっこうな距離を走ってきたらしいし。もしかして短い距離じゃ物足りなくなってきているのかも。
「富良野なんてそんな近いところやめて下さいよ。すぐそこじゃないですか。もっと先へ行きましょうよ」もしや、そんなことを言い出すかもしれない。
とりあえずツーリングマップルで調べてみる。
ガーン。違った。これまた違っていた。そのキャンプ場は富良野の全然手前にあった。
あーあ、なんてこったい。まったくもー。どうしてこうもわたしの期待を裏切ってくれるわけ。といっても、少年に罪はないのですが。
できればもっと先に行きたい。というか、もっと先行こうよ。猫好きでもないわたし、誰が聞いてもわかるような猫撫で声で少年を誘ってみた。でも、少年はそこに行くのがまるで自分の運命であるかのように、わたしの提案に首を縦に振る様子はなかった。
あーあ。やっぱりダメですかあ。ダメなんですよねえ。それにしても一日百キロは走りたいわたしとしてはあまりにも短い距離。うーん、参ったなあ。
それじゃあ、ここで少年と別れる?でも、それもなあ。だって、一人で行くならはじめから誘ってないって。
あーあ、どうしましょ。自分の気持ちを優先するか、それとも少年に合わせるか。うーん、考えどころ・・・・・・。
しゃーない。ここはわたしが折れますか。まあ、別に急いでいるわけじゃないしね。とりあえず今のわたしは誰かと一緒に走るという経験ができればいいわけだし。いいでしょ、いいでしょ。ここはおとなしく少年に従いましょう。

少年とランデブーで走り出す。しばらく平坦な道を行くと、上り坂に差し掛かった。そこを上り切ると、色とりどりの花が目に飛び込んできた。道の脇を見ると、「ぜるぶの丘」と書かれた看板がある。あー、はい、はい、はい。「ぜるぶの丘」ね。そういえばガイドブックで見た覚えがありますよ。なるほど、ここだったんですね。
「ちょっと寄ってきませんか」前を走っていた少年がわたしの方に顔を向けて言った。お、なんでわかったんだ?実はわたしもそう言おうと思っていたのだよ。
駐車場脇に自転車を停め、丘へと続く階段を昇っていく。すると、今まで目にしたことのない広大なお花畑が現れた。
わーお。すげー。なんだよ、これ。そこには、赤、青、黄、紫といった色とりどりの花が咲き乱れていた。
すげー、すげーよ、これ。一気にテンションが上がる。
でもこんだけ色鮮やかだと、目がチカチカして痛い気も。たぶん密集しすぎているのが原因の一つだと思うのですが。もうちょっとまばらでいいんですよ、まばらで。すいませんね、ぜいたく言っちゃって。
ところで、まだ十時前だというのにメチャクチャ暑い。ここは本当に北海道か?さらに驚かされたのは、内地並の日射しの強さ。肌の焼ける音が聞こえてきそうなくらい強烈なのだ。
一時間ほど滞在し、出発。坂を少し下ると、一軒のスーパーが現れた。なんでも少年、昨年はここで九百八十円のメロンを買ったそうです。そのメロンを探し店内を歩く。「メロンはこっちですよ」という少年の案内で後についていくが、そこにメロンはなかった。
おい、ないじゃん。と思ったら、違う場所にありました。ところで、メロンには五百八十円という値札が貼ってある。
あれ?九百八十円じゃないじゃないか。これはおそらく少年の記憶違いでしょう。だって、一年で倍近く下がるなんてあり得ない。場所といい値段といい、少年、こっちが油断しているとちょくちょくいい加減なことを言います。

後は今日の宿泊地である白金のキャンプ場を目指すのみ。少年によると、ここから二十キロあまり上り坂が続き、途中にはキツイ坂もあるそう。
えー、マジかよー。そんな情報聞きたくなかったよー。そんな坂上りたくないよー。心の中で駄々をこねる。
「ウォー」
「ダーッ」
「オリャー」
途中、叫びながら走る。
え?なにしているのかって?
いやね、異常に眠いので大声出して眠気を吹き飛ばそうとしているのですよ。これ、けっこう効き目あります。みなさんも眠気を感じたらお試しあれ。
なんか声を出したら楽しくなってきた。少年がiPOTを聴いていたので、それに合わせて歌も歌ってみる。いやー、楽しい。実に楽しい。声を出して自転車に乗るってこんなに楽しいことだったんですね。今日初めて知りました。
ところで、井上陽水やらさだまさしやら甲斐バンドやら。やけに懐メロが多いのは気のせいか。
チュウ、チュウ、チュチュ、なつのおじょおーさん♪
さすがに少年がそう歌い出した時には腰を抜かした。
おいおい、なんでそんな歌知っているんだ?それ、おれが小学生の時の歌だぞ。少年に訊くと、なんでも「怒髪天」という恐ろしげな名前のバンドがカバーしているそう。
いやはや驚いた。普通、カバーといったらカッコイイ歌をカバーをするもんでしょ。それがよりによって、七十年代アイドルの郁恵ちゃんをカバーするとは。いやー、時代も変わったもんだ。というか今の時代、あえてそういうものをカバーをするのがカッコイイのかもしれない。なにか違和感は覚えるけど。
ところで、さっきのスーパーから十五キロほど走ってきているのだが、一向に上り坂になる気配がない。むしろ下り坂になっているような気が・・・。
これ、どういうわけ?もしやまたしても少年に騙されたか。
そんな疑念を抱きつつ走る。しばらくすると、道はようやくゆるやかな上り坂に。
おー、ようやく上り坂か。いやー、待っていましたよー。
いや、違う。そうじゃない。別に待っていたわけじゃない。今か今かと思っていたら、思わず喜んじゃったじゃないかよー。まったくもー。
そのまま坂を上っていくと、突如、左手にサイクリングロードが現れた。おお、久しぶりのご対面。嬉しいなー。それにしても、なんでわざわざこんな山の中にあるの?しかもいきなり出てきたし。しばし考える。
あっ、そっか。わかった。きっとこの先は自転車で通るのは危ないんでしょう。もしかしたら道が狭くなっているのかもしれない。そっか、そういうことね。わざわざ気を遣ってくれてるんですね。北海道の方ってお優しいんですね。
それじゃあ、そっちを走ってみましょうか。そこまで親切にされたら無下にはできないのです。
移動してみるとそこは、ゆうに自転車二台が並んで走れる道だった。これで車を気にせずゆっくり走れる。しかも、移ってから気づいたのだが、頭上をたくさんの木々が生い茂り見事な日陰をつくっている。おかげでさっきまでの暑さが嘘のように涼しくなる。おお、ツイてるじゃん。予想もしていなかった幸運に頬がゆるむ。顔がニヤける。やっぱり移動して正解だったよう。
しばらく走ると、あることに気がつく。先へと続く路面が深緑色になっているのだ。なに、これ?近づいてみて分かった。それは苔だった。しかもずっと先まで、まるで絨毯を敷き詰めたようにびっちりと生えている。しかしなんでこんな道に苔?通る人があまりいないってことなんだろうか。
「やられた」
そう思った時には遅かった。タイヤに苔がつき、それが路面との抵抗を生んで思うように進まなくなったのだ。
「転がる石には苔は生えない」そんなことわざが世の中にはある。でも、この場合は逆。タイヤが転がれば転がるほど苔がくっついていく。「転がるタイヤには苔がつく」思わずそんな言葉が思い浮かぶ。
このままだと倒れてしまう。ペダルを強く踏み込む。しかしスピードダウン。というか、力を入れれば入れるほどかえってすべるような気が。一気に自転車が重くなる。しかも上り坂なのに。
もー、マジかよー。なんだよ、これー。
「走りやすいと思わせて実は走りにくい」
って、どんなフェイントだよ、それ。北海道の人ってこんな手のこんだ意地悪をするのか(わかっていると思いますがわたしの思い込み)。
くそーっ。なんでわたしがこんな目に遭わなきゃならんの。ただわたしはせっかくの親切を受けようとしただけなんですよ。その気持ちに応えようとしただけなんですよ。それなのに、なにこの仕打ち。
このままではさすがに重い。一般道に戻る。そのまま走っていればそのうち苔もとれるだろう。そんな見通しもあった。
でも甘かった。一度ついてしまった苔はなかなか剥がれない。タイヤが回る度に、ついた苔がペッタン、ペッタン、まるでとりもちのように路面にくっつく。しかも依然上り坂。当然、さっきまであった日陰はなくなっている。
うー、タイヤが重い。坂がキツイ。おまけに暑い。なにこのちょっとした三重苦。くそーっ、くそーっ。くそーっ。
なんで上り坂なのにさらにキツイ思いをしなきゃならんの。自分でしたこととはいえ腹が立つ。
ふと顔を上げる。先行していた少年の姿がどんどん小さくなっている。
うー、情けない。まさか置いていかれるとは。わたしの方が少年より走れると思っていたのにー。
粘り腰でペダルを回し、ようやく少年に追いつく。少年は一軒のお店の前に自転車を停めていた。どうやらここで買いたいものがあるらしい。休憩を兼ねわたしも中に入る。ちなみに少年はここでいけない飲み物(ヒント:少年は未成年)を購入していた。
あーあ、いいのかな。いいのかな。知らねぇぞ。おら知らねぇぞ。

店を後にし、キャンプ場に向かう。残りわずか。少年の「もうすぐですよ」という声に励まされ、自転車を漕ぐ。相変わらずの上り坂であるが、さっき休んだため体力が回復。思っていたより早くキャンプ場に着いた。
しかし、がらーん。そこは木々に囲まれた広い芝生が見えるだけ。テントは一つしか張られていなかった。
まー、そりゃそうだわな。まだ昼の一時にもなっていないんだもん。こんなに早くからテントを張る人なんていないでしょう。
と思ったら、今からわれわれが張るんだった。あははは。
ん?そういえばテント?なにも考えずにキャンプ場に来たわたしだが、そいやぁテントなんて持ってないぞ。すっかり忘れていたぞ。こりゃ、笑っている場合ではない。どうするんだ、おれ?
管理棟に行ってその旨を話すと、五百円の貸しテントがあるということを教えてくれた。
あー、そうなんだ。それはよかった。ほっとした。よかったのはよかったんだけども、五百円か。ただ泊まるだけなのに五百円もかかるんだよね。うーん、タダってことは・・・無理ですか。
くー、五百円か。しかもこの期に及んで、別途四百円のキャンプ場利用料がかかることが判明。うわっ、ということは全部で九百円かよ。
はい即決。テントは却下。ケチります。寝袋一つで泊まります。
だって泊まるところにお金をかけてこなかったんですよ、ネットカフェ以外。そんなわたしにすれば四百円出すだけでも大事件。
え?雨?雨降ったらどうするの?いや、大丈夫でしょう。だってこんなに晴れてるんだもん。降るわけないって。まあ、いいや。じゃあ、降るか降らないかは勝負っていうことで。多分わたしの楽勝に終わると思いますけどね。
テントはいいです、と管理棟で四百円を払うと、「なんだったら東屋があるので、そこを使ってもいいよ」親切にも管理人さんが言ってくれた。
ありがとうございます。いやでも、おそらく出番はないと思います。
さて、寝床問題も解決したし、これから何しましょ。まだ一時過ぎだけど。
芝生の上にマットを敷いて、その上でウダウダしてみる。寝転がったり、仰向けになって目を瞑ったり。
ケータイを見る。でも、まだ一時半。うー、時間経たねー。
いやー、参った。こんなに早く切り上げるなんて滅多にないので完全に手持ち無沙汰になってしまった。少年の持ってきたガイドブックを見たり、iPODを借りて時間をうっちゃりにかかる。少年におんぶにだっこのわたし。情けない。
再びケータイに目をやる。が、まだ三時前。はーっ。することねぇー。
どうしましょ、どうしましょ。なにしましょ。おろおろするわたし。
すると少年が、まるでわたしの心を見透かしたかのように、これから飯を作ると言い出した。
おおっ。マジですか。いやー、ラッキーだ。
え?なにがラッキーかって?いやね、実はそれを見て時間をやり過ごそうと思いついたのですよ。
少年は飯ごうで米を炊き始めた。続いて、コッヘルにチーズ、ウィンナー、トマトジュースを入れて、炒め始める。適当に仕上がったところで、それを炊き上がったご飯と一緒に混ぜ合わせる。あっという間に「トマトチーズリゾット」(もどき)の出来上がり。
おお。なんかいいニオイがしてきますね。それにちょっとうまそうだし。少年に頼み、一口いただくことに。
旨いじゃん。どこがどう旨いのかと訊かれると困るが、とにかくわたしの予想を超えたおいしさだった。
それにしても、少年は実に楽しそうに作っていた。あれやこれや考えながら作っているのが、はたから見ていて楽しそうだったのだ。
今回、北海道を周るにあたって、料理をすることなんて考えもしなかった。とにかく走ることだけで頭が一杯で、そこまで考えが及ばなかった。
そもそも料理なんて面倒くさいだけ。しかも料理道具は荷物になるわ、食材はわざわざ買わなければならない。なに一ついいことなんてない。今までそう思っていた。
でも、少年を見ているうちにちょっと考えが変わった。案外、簡単そう。それになにより楽しそうなのである。
よし、わたしもいずれやってみよう。そう、心に決める。といっても、明日になれば忘れているんですが。

午後四時半過ぎ、近くにある旅館のお風呂へ。ちなみに行くのはわたし一人だけ。少年は二日にいっぺん入ればいいらしく、今日は水に濡らしたタオルで体を拭いてOKだそうです。
いやー、いいねー。若いねー。それで済んじゃうなんて実に羨ましい。一日くらい風呂に入らなくたって、どうってことないんだろうね。きっとそれが若さなんだろうね。
わたしなんかとてもじゃないけど無理。タオルで拭いても体の表面が綺麗になるだけ。体の中から老廃物が抜けてない感じでとっても気持ち悪いのだ。それは旅のはじめに痛いほど実感しております。
お風呂から上がり、少年と合流。来る途中に寄ったお店へ歩いて行く。そこで少年は本日二本目のいけない飲み物、わたしはチューハイをそれぞれ購入。
おいおい、大丈夫か。二本も飲んで。
少年がまたもやいけない飲み物を買ったことにちょっと不安を覚える。だって、ここは一応わたしが保護者になるんでしょ。やだよ、急性ナンチャラになって救急車を呼ぶ羽目にでもなったりしたら。
坂をてくてく上り、キャンプ場に戻る。昼間とは打って変わってたくさんのテントが設置されていた。
おお、なんかようやくキャンプ場って感じがしてきましたよー。さっきは全然なかったもんなあ。
マットの上に腰を下ろし、チューハイを飲みながら、しばしみなさんの様子を眺める。
うーん、違う。想像していたのと全然違う。
キャンプ場って、こう、もっと知らない人との交流があるのかと思っていたら、わたしの見る限りそういった光景が全然ないのですよ。簡単に言えば、家族やグループで来ている人はその中で盛り上がり、一人で来ている人は一人の時間を楽しんでいる、そんな感じなのだ。
面白くない。実に面白くない。
だって見知らぬ人と知り合うのが旅の醍醐味の一つでしょ。
あーあ、これじゃあ、ホテルや旅館に泊まるのと変わらないじゃないか。泊まる所がテントに変わっただけじゃないか。なにかキャンプというだけで、みなさん開放的になっていると思っていたのですが。どうやらそこまでではないみたいです。
時刻は午後六時半過ぎ。空を見上げると、昼間にはなかった灰色の雲がもくもくと立ち込めていた。嫌な予感。
でも、今日は勝負するんだもん。寝袋で寝るんだもん。
たくさんのテントが並んでいる中、一人、寝袋を広げる。横になってしばらくすると、ポツポツと冷たいものが顔に当たってきた。そう、雨である。
うわー、マジかよ。ちょっと怯むが大見得を切った手前、簡単には引き下がれない。しかしそうこうしているうちにも次第に雨粒の数が多くなってきた。
ダメ。無理。こりゃ無理。
もういいです。負けでいいです。ゴメンナサイ。わたしが間違っておりました。すぐさま東屋に逃げ込むわたし。まったくもって勝負になりませんでした。
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