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北海道一周、自転車で走ったよ!?
2010年夏、苫小牧をスタートしました。さて、結末はいかに? 紀行エッセイです。
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2010年8月8日(日) ヤッホー。思わぬ再会 (霧多布岬―釧路 105km)
朝、起きてドアを開ける。うー、さみー。体に当たる空気がひんやり冷たいのである。
いくら早朝とはいえ、もう八月でしょ。なんなんだ、この寒さは。内地じゃありえない。まー、見方によっちゃあ、ようやく道東らしくなってきたとも言えなくもないが。
空を見れば一面灰色。雨降ったら嫌だなあと思いつつ準備して出発。
走ってすぐに気がついた。霧が出てきたのである。うーん、いよいよ霧多布の本領発揮といったところでしょうか。どちらかといえば、昨日は霧多布というより霧少布でしたからね。しかし、曇り空に霧ですか。なんだかパッとしない天気ですな。
途中、琵琶瀬展望台いうところに寄る。駐車場脇に立っている説明板を読むと、なんでもここから雄大な景色が見えるとのこと。おお、そうですか。そりゃ是非見ないと。じーっと目を凝らす。
何も見えませんな。ものすごい霧で視界ゼロなのである。雄大な景色どころか、ちょっと先の道路まで見えない。あーあ、ツイてない。
そんなわたしの落胆を載せて自転車は走る。ついでに坂も上っちゃたりもする。がんばれ、おれ。すると、そんながんばりを神様が見てくれていたのか、徐々に霧が晴れてきた。しかも時折、青空も顔を覗かせるというおまけつき。
なんだここ、いいじゃん。霧がなくなってようやく気がついた。ここ、メチャクチャ景色がいいのである。道はゆるやかなアップダウンのあるワインディングロード。そこそこ海から高いところにあるため、遠くまで海岸線が見渡すことができる。言うなれば、ちょっとした高原を走っている感じ。
いやー、高揚感、煽られますねー。うおーっし。気合入ってきましたよー。
しばらく走り、哀愁漂う名前の涙岩というところに寄る。ここ涙岩は、羅臼で出会った徒歩青年が是非にとすすめてくれた場所。そこまで言うなら、なんとしても行かねば。
自転車を駐車場に停め、草むらの中へ突入。遊歩道を五分ほど行くと、おそらくこれだろうと思われる岩が見えてきた。
おお!なかなかすごいやんけ。断崖が斜め一直線で海面へと走り霧が岩肌に薄くかかっていて、なにやら幻想的なのだ。
うーん、こりゃいいわ。時間を経つのも忘れてしばしの間うっとり。
でも五分ももたず。いやね、虫がすごいのですよ。あちこちから湧いてきて次々にわたしの足を攻撃してくる。もー、痒くてたまらん。というわけで、小走りで駐車場に戻る羽目に。
急いで自転車を走らせ、虫たちを振り切る。これで一安心。と思いきや、そうはうまくいかないのが人生なんです。
というのも、すぐに上り坂にさしかかったのだ。
え?それがどうしたの?そう思ったそこのあなた。さては自転車に乗ったことないな。あるいは重い荷物を積んで坂を上ったことないでしょ。荷物を積んで坂を上るとね、これが悲しいくらいスピード上がらないのですよ。するとどうなるか?そう、虫たちに追いつかれちゃうわけですね、これが。
かいー。かいーよー。思わず両手で虫を叩きたい衝動に駆られる。でも、さすがにそれは無理。手を離したら転倒すること間違いないのです。
あーあ。我慢なのですね、ここは。結局上り坂が終わるまでかわいくない虫たちとランデブーすることになりました。

厚岸湖にかかる厚岸大橋を渡ると、とたんに空が曇ってきた。今日の目的地である釧路方面に目をやる。あちゃー。こっちも思いっきり曇っているやないかーい。しかも色のトーンが暗いときたもんだ。雨、降らなきゃいいけど。
ところでここまで四十キロほど走ってきているのだが、どうにも足が重くなってきた。連日のアップダウンを走ってきた影響だろうか。しばらくするとあくびまで出てくるように。よっぽど疲れが溜まっているのかも。
途中、うまい具合に公園があったので、そこで少し仮眠をすることに。ベンチの上にマットを敷いて横になり目を瞑る。何分経ったろうかと思い、ケータイを見る。すると十時を少し過ぎていた。ということは寝ていたのは三十分くらいか。まだ眠気は残っていたが、とりあえず自転車に乗り、走り始める。
しばらくゆるやかな下り坂を行く。すると今度は上り坂が続くようになった。
あーあ、マジかよ。嫌な予感したんだよなー。だって地図を見ると道が山の方へ入っていっているんだもん。どうせアップダウンなんだろうなあと思ったら案の定、そうだったという。
うわー、だめだな、こりゃ。なんか体が鉛のように重い。スピードがまったく上がらない。
いやー、ほんと嫌になってきた。もう、自転車に乗りたくねぇーよー。
肉体的にはもちろんだが精神的にもきている。しかも、なんかよくわからんけど、すげー寂しいし。
誰かと一緒に走っていれば、話をしたりして寂しさを紛らわすこともできるのだろう。でも前を見ようが後ろを見ようが、もちろん横を見てもそんなことをできそうな人は誰もいない。ということは、つまりこの寂しさを自分一人で処理していくしかないんですよね。
くーっ。つれー。なにこの辛さ。なんでこんな寂しい思いをしなきゃならんの。今まで北海道を走ってきてここまで寂しい思いをしたのは今日がはじめてかも。しまいには寂しさを通り越して心が締め付けられるように苦しくなってきた。
もうダメ。限界。釧路までいったい後どのくらいだろう。自転車を停めて地図を見る。その距離およそ二十五キロ。とりあえずさっさと釧路までいってゆっくり休みたい。今一番したいことといえば、ただそれだけだ。
しかし、そんなわたしの思いをよそに、「そんなこと、おれにはまったく関係ないけどね」と言わんばかりに坂は続いていく。行けども行けども坂。上れども上れども坂。
うーん、ダメ。ちょっと休憩。自分でも心がすさんでいくのがよくわかる。完全に気持ちがついていっていない。
はるか後ろに自分の気持ちを置き去りにしながら強引に体を引き上げる。体にムチ打って坂を上る。はーっ。しんどい。またもや休憩。というよりここから動きたくない。しかし、そうもいかないので再び自転車を漕ぎ始める。もうまともな思考回路は残っていない。あるのは早く楽になりたい、その思いだけ。辛いね。苦しいね。自転車で旅するってこんなに大変なことだったんだね。今日ようやくそれがわかった。
エッホ、エッホ。とうとう掛け声をかけないと上れないところまできた。辛さと寂しさを身にまとい、歯をくいしばって坂を上る。すると、一台の車がわたしの横を通り過ぎていった。「ヤッホー」という声を残して。
え?ヤッホーって?
今までも車の中から声をかけてくれる人はいた。しかし、「ヤッホー」というフレンドリーな声のかけ方はこれがはじめて。いったいどんな人が言ってくれたんだろう。声のした方に目をやる。そこには車から身を乗り出して手を振っている人がいた。おや、どこかで見たようなお顔。しかしサングラスをかけているため誰なのか思い出せない。車もなんか見たことあるようなないような。ナンバープレートを見ると神戸ナンバー。ん?こうべ?こうべといったらコウベだよね。というより神戸か?そう思った瞬間、顔、車、神戸ナンバー。この三つが一本の線でつながった。
わかった!一昨日、根室に向かう途中に休憩した駐車場で話したあのご夫婦だよ!メロン切っていたあの奥さんだよ!ほら、わたしの地元に毎年スキーに来るという。
うわー、マジかよ、マジかよ!まさかこんなところでまたお会いするとは!だって、そうでしょう。向こうは車なので、とっくの昔に遠いところへ行っていると思うのが普通じゃないですか。おお、なんたる偶然!
それにしても、こんなところで知っている人に出会うとは夢にも思っていなかった。願えば叶うもんなんですね。思えば通じるもんなんですね。こんなことって本当にあるんですね。
いやー、嬉しい。さっきまでの陰鬱な思いもいつの間にかどこかへ消え去っていた。とたんに体が軽くなった。キツイ、嫌だと思って上っていた坂も今ではむしろ心地いいくらいだ。自分でも力が漲ってくるのもよくわる。
上ります、上れますよ、こんな坂。心が躍る、いや違う、踊るだ。まさにそんな感じ。それにしても人間って、たったこれだけのことで元気が出るもんなんですね。改めてよくわかった。
そんなことが、わずか一瞬のうちに頭を駆け巡る。はっと我に返り、慌てて意識を車に戻す。しかし、車ははるか先へ。うわー。せっかく会えたのにー。
このまま会えなくなるのももったいない。先へ行ってどこか路肩にでも停まってくれると嬉しいなあ。そう思いながらペダルを漕ぐ。すると道は下り坂。一気にスピードが上がっていく。
しばらく下っていくと、道の脇で手を振っている男性がいた。そうなんですね、待っていてくれていたんですね、これが。
それを見た瞬間、これまで味わったことのないような嬉しさがこみ上げてきた。もー、その時のわたしの喜びようといったら。みなさん、想像できます?わたしの心の中では阿波踊り。いや、リオのカーニバルくらいの大騒ぎ。わたし、腰振って踊っちゃってます。派手な羽飾りつけて踊っちゃってます。メチャクチャ笑顔です。
まさに踊るかのように自転車を飛び降り、旦那さんの元に駆け寄る。いやー、お久しぶりです。まさかまたお会いできるとは。
話をしていくと面白いことが分かった。なんでもわたしを見かける少し前、ちょうど自転車で旅している二人組の方を見たそうです。そこでご夫婦で、「そういえば、あの自転車で旅していた人はどうしているかな」「二人なら話し相手がいて寂しくないだろうけど、一人で寂しくないのかね」なんてわたしのことを思い出されたそうです。そんな時、なにやら見覚えのある自転車が前を走っていたと。はじめは自信がなかったそうなのですが、被っている帽子を見て確信したそうです。そう、わたしだって。
うわー、なにこれ。面白すぎでしょ。いや、出来すぎでしょ。
しかも旦那さんいわく、わたしの背中にかなーり哀愁が漂っていたそうです。
うわ。やっぱり分かっちゃいました?というかびっくり。やっぱりそんなことって分かるんですね。驚くと同時に思わず笑ってしまった。いやー、漂っているどころか、べっとり張り付いていたと思いますよ、いやマジで。
そういえば奥さんは?と思ったその時、後部座席のドアが開き、奥さんが現れた。
おお、お久しぶりです!奥さんはニッコリ笑って、「よかったらこれどうぞ」と手に持っていたカップを渡してくれた。見ると中にはアイスカフェオレが。
うわー、マジ?めちゃくちゃ嬉しいんですけど。これ、今回の旅で一番嬉しい出来事かもしれない。涙ちょちょ切れそうです。
そういえば、メロン食べたーいと思ったこともありましたね、いや、もういいです、そんなこと。この瞬間で忘れちゃいます。
それから奥さんも交えて三人でお話。なんでもあれから別れた後、根室に行きそこで二泊して、今日はこれから帯広に向かうそうです。ちなみに旦那さんだけが仕事の関係で十日に自宅に戻るそうです。
え?ということは、後は奥さん一人なんですか?マジですか?女性なのに一人で車を運転して旅を続けるんですか?
いやー、すごい、すごいですねー。あなたさまはストロングウーマンなんですね。
そんな楽しい時間も過ぎ去り、いよいよ別れの時が。ううっ。ちょっと悲しいけど、こればっかりはしょうがないよね。出会いがあれば別れもある。これは必然なのです。
別れ際、奥さんからお手製のおにぎりをもらう。
ええ!いいんですか!おにぎりなんかもらって。いやー、お米なんて久しく食べていないのですごく嬉しいです。嬉しさのあまり、もしかして泣いちゃうかも。
お二人と固く握手してお別れ。いろいろどうもありがとうございましたー。お元気でー。車が見えなくなるまで手を振り続けた。
はーっ。ちょっと気が抜けた。また会えるかなあ・・・・・・。そうだよ。二度あるということは三度あるというじゃないか。もしかして三回目?あると思います!
お二人を見送った後、手の平に残ったおにぎりをいただくことに。
温かい。まるでお二人の優しさが伝わってくるようだ。袋の中からおにぎりを取り出し、なにか大切なものを食べるようにそっと大事に一口頬ぼってみる。
う、う、うまい。じわーっとお米の甘さが口に広がってくる。コンビニなんかで売っているおにぎりと違って人のぬくもりが感じられる。奥さん、ありがとう。
それにしても、なんかやけに塩味が効いてないかい、これ。と思ったら、いつの間にかおにぎりの上に涙がこぼれ落ちていた。そう、しょっぱかったのはわたしの涙のせいだったのです――なんてハートフル小説じゃあるまいし。さすがにそこまで出来すぎではないのです。でも、おいしかったのはホント。
自分には珍しく半分食べたところでおにぎりを袋へ戻す。なにかこのまま全部食べてしまうのが惜しかったのです。これを全部食べてしまうとお二人との思い出がなくなってしまいそうで少し怖かったのです。
再び自転車に乗り、走り出す。その後、下りに下ってあっという間に釧路へ。
ん?もう釧路?なんだか少し早い気もするけど。でも、標識を見るとしっかり「釧路町」って書いてあるしなあ。
あれ?そういえば釧路って町だっけ?たしか市だったと思うんだけど。違ったっけ?なんかおかしいなあ。おかしいよ。でも、さっき見た標識にはしっかり「釧路町」って書いてあったしなあ。うーん、もしかしてわたしが勘違いしているだけなのかも。しかし、どういうことなんだろうこれは・・・・・・。
そっか、わかった。「釧路市」と書くところを間違えて「釧路町」と書いちゃったんだよ。きっとそうに違いない(ところが、これが違うんですね。後で知ったのだが、釧路町と釧路市、両方実在するのです。しかもお隣同士。それにしても、なんでこんな紛らわしいことをするのかは謎ですな)。

釧路市街に入ると、車線が増え、道沿いには大型店舗もちらほら見えてきた。おお、都会ですな、釧路は。
まずは今日の寝場所とお風呂の確認をせねば。これをやっておかないとほんと落ち着かないのです。
ちなみに釧路にはネットカフェがあるらしいので、今日はそこに泊まろうと思います。札幌以来のネットカフェです。それにしても前もってお店の名前と場所を調べておいたのだが、行ってみるとこれが見当たらない。おかしい。なんで?違う名前のネットカフェならあるんだけど。うーん、でも他にこの近くにはネットカフェはないし。とりあえず、そのネットカフェの中へ入って訊いてみることに。
謎、解けました。なんでも最近になって名前を変えたそうです。もー、早く言ってよ、それ。迷っちゃったじゃないかい。ついでにナイトパックの開始時間も訊いてみる。すると、夜の十一時からと言うではないか。ウッソー!マジで?これ、遅すぎでしょ。こんなに遅いのは珍しい。というかはじめてかも。だいたいナイトパックといったら遅くとも十時までには始まる。早いとこだと七時からやっていますよ。どうなっているんだ、ここ。
まー、でも、そう決まっているんだから仕方ない。普通料金で入れなくもないが、やはりここはお金を節約したいところ。仕方ない、こうなったら夜の十一時まで時間をやり過ごすか。
次はお風呂の確認。ツーリングマップルを見ると、ここから少し離れた場所に「ふみぞの湯」というものがある。早速行ってみることに。
わーお。着いてびっくり。行くまでは小さな銭湯をイメージしていたのだが、実際は大型浴場施設という言葉がぴったりな建物だった。しかも外観も綺麗で、建ってまだそんなに経っていない感じ。中に入る。おおー。けっこう広々として綺麗。ほのかに清潔感が漂っています。ついでに料金を確認。銭湯扱いなのでしょうか、四百二十円でした。おお、こちらもグー。しかも、ちゃんと休憩所らしき場所もあるし。いいじゃん、いいじゃん、ここ。
知床峠で別れたきりになっていたアメリカさんからメールが入る。実はさっき、彼にメールを送っておいたのです。アメリカさんのメールによると、今、「sobetsu」にいるそうです。
は?「sobetsu」?どこだそれ?知らんぞ。わたしが通ってきたところにはそんな街なかったような気がするんだけど。うーん、どこなんだろう。全然わからん。
ここは、北海道素人のわたしよりも詳しいだろう。そう思い、受付に行って訊いてみることに。そこには若い女性と年配の女性がいた。「どちらにしようかな」と指を交互に動かして決める間もなく、反射的に若い方に訊いていた。うーん、これが人間、いや男の性なんでしょうね。ところが彼女、「わたし、昨年福島から来たばっかりなんですよー」と眉をハの字にして答えるではないか。えー、そうなんですか。てっきり生粋の北海道生まれの北海道育ちだと思っていたんですけど。うーん、そうなると隣のおばさんに訊くしかないか。
さっきは選ばなくてすいませんでした、と心の中で謝りながらおばさんに訊く。ところが、こちらもなにやら難しい数学の問題を前にした学生のように眉間にたくさんの波線を浮かべてウンウン唸っている。え?なに?「sobetsu」って有名な場所じゃないんだ?てっきりわたし、そこそこの観光地だと思っていたんですけど。
結局、おばさんは、「わたし、こんな難しい問題、解けないわ」といった感じで厨房の方に駆けていった。
わたしにはどうすることもできないので、厨房の様子を見守ることに。
しばらくすると、奥から白い制服を着た三人組が現れ、なにやら頭を突き合わせ考え込み始めた。
あらら、大袈裟な。なにもそこまでしなくてもいいでしょう。訊いておいて言うのもなんですが。
「やっぱりいいです」という言葉が喉から出かかる。でも、せっかく一生懸命考えているのに途中で断るのも悪いなあと思い、必至にその言葉を飲み込む。
そんな彼らをよそにわたしは若い方のスタッフと楽しくおしゃべり。ほどなくして訊きにいっていたおばさんが戻ってきた。
「『sobetsu』は洞爺湖の近くだそうです」
えっ?洞爺湖の近く?洞爺湖だったらわたし通りましたよ。というか、洞爺湖の目の前で泊まったんですけど。しかも初日。
わー、申し訳ない。まさか、そんなとこだったとわ。「灯台下暗し」とはこのことか。お騒がせしてすいませんでした。
「そこ、初日に泊まったよ」ということをアメリカさんに返信。でも、日本語じゃ分からんから、これを英語にトランスフォートしなきゃならんわけですな。
英語でどう言うんだ?うーん……「アイ・スティド・アット・トウヤコ・ニア・ソウベツチョウ・ファースト・デイ」かい?とりあえずそれで送信。
しばらくするとメールが返ってきた。読んでみると、どうやらちゃんと通じたみたい。
正直、最初は「英語でメールを打つなんてメンドクセーよ」なんて思っていたのですが、やってみるとこれがけっこう楽しい。ただあまりにもわたしの英語力とボキャブラリが乏しいので思ったように表現できない。これがすごく歯がゆかった。

午後三時半、近くに図書館があるらしいので行ってみることに。新聞や雑誌、本を読んだりして時間を過ごす。しかし、五時前になるとなぜか慌ただしく人が外へ出始めた。
え?なんで?と思ったら、今日は日曜日なんですね。そう、五時閉館。相変わらず曜日の感覚がまったくないわたし。ううっ、いいとこだったのにー。悔しいから最後の一人まで粘っておいた。
さて、この後どうする?さすがにお風呂にはまだ早いし。そうだ。せっかく釧路に来たんだし、ちょっと街中を走ってみますか。といってもわたしの場合、ただ国道を走るだけですが。
自転車に乗り、街中を流していると、ポスフールという大型ショッピングセンターが現れた。
でけー。クリーム色した巨大な宇宙船が不時着した、そんな感じ。そういえば、北海道に来てはじめて見たなあ、このポスフールっていうの。根室でも見たし、もしかしたら北海道ブランドなのかも。
入ってみますか、時間もあることだし。自転車を駐輪場に停め、中に入る。でかっ。やはり、でかい。これ、東京ドーム何個分なんでしょうか。しかもあちこちに入り口があり、これが見事にどれも同じ感じ。うー、戻ってくるとき迷いそう。
ジャスコがあったので買出しをすることに。半額シールが貼ってあったカツ丼とキムチを買い、通路にあったベンチに座って食べる。うー、ごはんがうまいぜ。昼間、おにぎりを食べたせいか、お米が恋しくなったようです。
その後、すぐ近くにあったドコモショップへ。そう、ケータイの充電をしに行くのです。しかし、中に入って驚いた。このお店、わたしが今までに利用したドコモショップとは違い、妙に高級感が漂っているのです。あまり綺麗な格好をしているとはいえないわたしにはとても場違いな場所。「ちょっと散歩行ってくるわ」と普段着で外出したら、間違えて銀座の高級ブランドショップに入ってしまった、そんな感じなのだ。
うーん、こんなに高級感出されるとかえって落ち着かないんですけど。もっと気軽に入りたいのですよ。

午後七時、充電もそこそこに昼間チェックした「ふみぞの湯」へ向かう。
わーお。驚いた。わたしの予想をはるかに越えた入浴客がいたのです。脱衣所にも浴場にも。人、人、人の波。なんなんでしょう、この人の数。
あっ、そっか。そういえば今日は日曜日。しかも世間はお盆休みに入っているんですよね。そっか、そっか。そういうことね。
いつものように三十分も経たずにお風呂から上がる。やはりわたしの場合、半額でいいのではないだろうか。まあ、いいけどね。その分、休憩所でたっぷり休んでやるー。
座敷に上がり、畳の上にゆっくり腰を下ろす。ふーっ。いい湯だったぜ。極楽極楽。かいた汗を取り戻すかのようにペットボトルに入った水を飲む。机の上には食事のメニューが置いてあり、斜め向かいには四人の親子連れが楽しそうに食事をしていた。
ちょっと、ちょっと。そんなところで休んでいいの?だってそこは食事をするための場所でしょ。食事を注文しない人はいちゃいけないんじゃないの?
いい質問です。
そう、わたしもそう思いました。なので、あらかじめスタッフの方に訊いておいたのです。すると、食事を注文しなくてもそこで休憩してもいいとのこと。しかし、ほとんどの人はそのことを知らないのか(だいたい、そんなことをわざわざ訊くのがわたししかいないと思う)、座敷にいる人はみんな食事をしている。していないのはわたしだけ。ちょっと気が引けるなあ・・・・・・。
ふーん、でもいいもんね。わたしはちゃんと確認にしているんだしー。堂々と休みますよ。ついでにちょっと横になって眠ったりして。あはは。さすがにこれはちょっと調子に乗りすぎですか。
十時になったところで、目の前にあるコインランドリーへ。そう、ここはお風呂とコインランドリーがすぐ近くにあるというナイスな場所なのです。
ところが、わたしが使いたかった七キロ用の洗濯機がすでに使われていた。ガーン。周りを見ると、けっこうな数の洗濯機、乾燥機が回っている。みなさん、夜でもけっこう利用されているんですね。
十五分ほど待って洗濯開始。ついでに被っていた帽子も洗濯機の中へ。ちなみにこの帽子、近所のし○むらで買った九百八十円のおしゃれなパナマ帽。アイボリー色が小粋な雰囲気を醸し出しています。
洗濯物を取り出し次は乾燥、と思ったその時。ああっ、ショック!なんと帽子が思いっきり破れているではないか。ええ?穴ってこんなに簡単に開くもんなの?うーん、やっぱりし○むらの商品、安いだけあって品質はよくないのか。そういえば、以前買った靴下も早々と穴開いたしなぁ。
さすがにここまで大きい穴だと使い物にならない。あえなくゴミ箱へ直行。
結局、乾燥が終わったのは夜の十一時過ぎ。外へ出ると雨が降っていた。ツイてない。さっきまでは降っていなかったのにー。
急いで自転車に荷物を載せ、紐で縛る。この作業がけっこうメンドクサイ。しかも、どうせすぐにまたネットカフェで降ろさなきゃならんのでしょ。ライト、フロントバック、空気入れ、メーター、自転車についているいろいろなものを全部外さないといけない。そう、盗難に遭わないための作業なのです。
あー、メンドクサイ。はっきりいってこれなら野宿の方が全然マシ。野宿なら荷物を降ろし、マットを敷き、寝袋を広げれば完了。時間にして五分もかからない。
でも、これがネットカフェなら受付しなきゃならん。さらにそれがはじめてのところなら入会手続きもしなきゃならん。
あー、メンドクサイ。ブツブツ言いながらネットカフェへ。まー、文句言うくらいなら泊まらなきゃいいんですけどね。なんだかいつにもまして今日は愚痴が多い。うーん、よほど疲れが溜まっているのか。
両手に荷物を抱え部屋の中へ。わーお。こりゃいいわ。予想していたより部屋が広かったのである。これなら伸び伸びと横になることができる。まさかこんなに広いとは思っていなかった。いやー、ツイてる。
ところが、置いている雑誌がしょぼすぎだった。わたしの読みたい雑誌が全然置いていないのだ。なんて思っていたら、「ワールド・サッカー・グラフィック」を発見。おお!ラッキー!そうなんです、わたし、サッカーが好きなのです。それもどちらかといえば、海外の方に関心があります。あー、よかった。せっかくネットカフェに泊まるんだから自分の好きな雑誌くらい読みたいもんですよ。やや興奮したおももちで中をめくってみる。うん?なんかおかしい。いや、掲載されている記事がやけに古く感じるのですが。慌てて表紙を見る。うわっ、なんだこりゃ。そこには「2008年」の文字が。しかもはっきりとくっきりと。
は?どういうこと?今年はたしか2010年ですよね・・・・・・。おーい。なんでこんな昔のがあるんだ?というか平然と棚に置いてあるのが不思議。店員は誰も気づかないのか?こんなネットカフェ、はじめて見た。おい、客を舐めてんのか。
肩を落とし、雑誌を元の場所に戻す。食器の返却口の前を通りかかると、飲み終わったコップや吸殻の溜まった灰皿で溢れかえっていた。すこぶる不快。店員は片付けようとしないのか。
まー、でもきっとあれだ。これは店員が少なくて手が回らないとか、あるいはお盆休みで客が多くて忙しいとか、きっとそういった理由なんだろう。好きでこんな状態にしているわけではない。ネットカフェで働いたことのあるわたしはそう思った。
かくしてフロントの前を通りかかると、店員は壁にもたれながらおしゃべりタイムの真っ最中であった。
あはは。どうやらこのネットカフェ、やる気ナッシングなようです。
まー、いいけど。いくらサボろうが、店の食べ物を勝手に食おうが、漫画を盗んでブックオフに売り飛ばそうが、痛くも痒くもない。こっちの知ったこっちゃない。だいたいわたしが損するわけじゃないし。別にわたしがここのオーナーじゃないんでね。ただ、お金を払って利用している側としては綺麗に片付けて欲しいところですが。って、聞く耳持つわけないか。

午前〇時。いつもならとっくの昔に眠っている時間。というか、四時間後には起きているんですけどね。でも今日くらいはいいか。とりあえずネットカフェに来たからにはネットをやらないと話にならない。いや、別にやらなくてもいいんですが。エロ動画を見たりして欲求解消。長旅もたまには息抜きが必要なのです。
さすがに二時を回ったころになると焦りだす。そろそろ寝ないといけないと思い、横になる。疲れていたのかあっという間に意識が遠のいていった。。
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