FC2ブログ
北海道一周、自転車で走ったよ!?
2010年夏、苫小牧をスタートしました。さて、結末はいかに? 紀行エッセイです。
スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

2010年7月31日(土) 金丸くん登場 (網走―ウトロ 117km)
午前四時。最近はほとんどこの時間に目が覚める。体内時計が反応しているのか。
寝袋から顔を出す。外を見ると思いっきりの霧だった。あちゃー。久々のご対面。
今日は知床の玄関口ウトロまで。八十キロちょいなので余裕のペース。
でも、今日は週末の土曜日なんだよね。人が多くいないかちょっと心配。いや、あんまり多いとゆっくり観光できないのではないかと思ってね。
それにしてもなぜか土曜日は観光地に当たる。先週は札幌だし、その前は函館、で今日は知床でしょ。これは単なる偶然だろうか。それとも何か意味があるのだろうか。とすると来週は釧路かも。
昨日洗えなかった寝袋を洗うために駅前のコインランドリーへ。洗濯している間、日記を書いたり、朝食を済ますことに。
今日は朝から豪勢にすき家の牛丼でいく。まあ、たまにはいいでしょう。ここは奮発して大盛り。といきたいところだか、そこは節約して並盛りで我慢。会計を済ませようとすると、二百五十円になります、と言われた。
あれ?たしか、並盛りって二百八十円じゃなかったっけ?店員に訊く。なんでも今の期間だけ二百五十円だそうです。おお、ラッキーじゃん。なんだか得した気分。
コインランドリーに戻ると、ちょうど乾燥が終わったところだった。でも、よく乾いておらず。え?なんで?仕方ないのでもう十分追加する。が、それが終わっても、まだよく乾いていない。おいおい、なんでだよー。合計三十分もかけて乾かないって。前は二十分でも充分乾いたんだよ。この乾燥機、性能が悪いのか。
仕方ないのでまた乾燥スタート。十分経過してようやく終了。と思いきや、まだ湿っぽい。あーん、マジかよ。
もういいや、これで。これ以上、お金も時間もかけたくないのでよしとする。・
思ったより乾燥に時間がかかったため、いつもより大幅に遅れ、六時四十分に出発。
さて、遅れを取り戻すべく気合を入れて走りますか。しかし、濃い霧のため前がまったく見えず。自転車でもちょっと怖いくらいだから、スピードの出る車ならなおさらだろう。運転している人は怖くないのだろうか。それとも慣れっこになって気にならないのか。
途中、たくさんの野生の花が咲いているという小清水原生花園の横を通ったらしい。らしいというのは、霧でまったく見えなかったからである。今度は損した気分。

国道を逸れて斜里の道の駅と向かう。最近はできるだけ道の駅へ寄るようにしている。せっかく来たんだから寄っておこうという考え。しかも、ここの道の駅ではインターネットができるらしい。これは寄らない手はないでしょう。久しぶりに文明の利器に触れたいと思います。
それにしても斜里は真っ直ぐな道が多い。前を見ても、ひたすら直線道路。あまりにも長いし、路肩も広いし、全然車も通らないので、試しに顔を下を向けて走ってみることに。
ひゃー、面白い。全速力で漕いでも全然無問題。こんなの内地じゃありえません。
そうこうしているうちに道の駅に到着。着いてすぐに、明らかに旅仕様の自転車を発見。すぐそばに持ち主らしき青年がいたので話を訊いてみることに。
わーお。驚いた。なんとこの青年、日本一周しているそうなのです。しかもこの日本一周、普通の日本一周とはわけが違う。だいたい自転車で日本一周といったら、ぐるっと海岸線を周って、はい、終わり、となるのだが、この青年は海岸線だけでなく、気になる場所があったら、聞いたことのないような町や村でも、山の中でもどんどん行くそうです。この先はどうなっているんだろうという好奇心のおもむくままに。
うーん、すごい。というか、わたしにはとても考えられない。わたしが行くところといえば、ガイドブックに載っているようなところばかり。正直、彼みたいにそんな何もないようなところへ行ってどうするんだろうと思ってしまう。時間の無駄だとさえ思ってしまう。
彼は日本一周を終えると、イタリアへ料理留学するそうです。それまでに日本のいたるところを周って、食に関するところをいろいろ見てみたい、と言う。なるほどね、この青年は料理人なんですね。
普通、こういう旅ってなるべく荷物を軽くしようとするのだが、彼の場合、たくさんの調味料を持ち歩き、余った食材も運んでいる(後で彼のブログを読んで納得したのが、これらは彼にとって余計なものでもなんでもなく必要なもの。驚いたのはオーブンや、蜂の巣箱まで持っていこうとしたこと。さすがにそれは重いので諦めたそうですが)。なんだかわたしにはそれがすごく面白く感じられた。
それにしても、彼の話を聞いたり、ブログを読んでいると、これが実に楽しそう。毎日、美味しそうな料理を作ったり(料理人なのでお手のもの)、途中で知り合った人と遊んだり、図書館でDVDを見たり。そうかと思えば、農家やレストランで食の勉強をしたり。彼の場合、自転車で旅をしているというより、日本一周という形を借りて自分のやりたいことをやり、見たいことを見、行きたいところに行っている、そんな感じがする。
おそらく走っている距離はわたしの方が多いだろう。でも、中身に関して言えば、その充実度には雲泥の差がある。はるかに彼の方が濃い。
わたしにとってこの出会いは、自分の旅についてとても考えさせられることとなった。後から思えば、ある意味ターニングポイントになったと言えるかもしれない。
別れ際、名刺をもらった。そこには「金丸ともひろ」と書かれてあった。気になった方、是非ネットで検索してみてください。日本一周のブログやってます。

斜里の道の駅を後にし、いよいよ知床に向かう。まずはオシンコシンの滝へ。正直、さほど期待はしていない。滝といったって、今までわたしが北海道で見た滝よりもちょっとすごいだけだろうと。
わたくし間違っておりました。すごくいいのです。素晴らしくいいのです。ふつう滝といったら、こう、まっすぐ垂直に近い形で水が落ちていくものだが、これは違う。なんと斜めに落ちていくのである。どっひゃー。こんな滝見たことない。しかも、この時間になると空も晴れわたり、山の緑、滝の白、そして空の青、それが力強いコントラストを描いている。それがなにか一層わたしに素晴らしいものと感じさせてくれた。ただただ感動するばかり。いやー、高揚感煽られるわ。
あまりにもテンションが上がっていたせいか、気づいたらそばにいた観光客相手の写真屋さんに話しかけていた。その方としばし談笑。別れ際、自転車で知床五湖まで行けるかどうか訊いてみた。
「大丈夫です。駐車場があるからそこまでだったら自転車でも行けますよ」明日は天気がよくないらしいので、今日行った方がいいかもしれませんね、と言う。
よっしゃー。こうなった今日、知床五湖に行ったろうか。時間もまだあるし、距離もそんなにないし。
おりゃー、わたしは自転車に飛び乗り走りだした。
「ありがとうございまーす!」
大きな声で写真屋さんにお礼を言い、自転車のスピードを上げた。
しかし、ここからが大変だった。
ウトロの道の駅を過ぎ、視線を上げると、えらい高い場所に車が走っているのが目に入ってきた。ここから見るとそれはまるでループ橋のよう。
うっそーん。マジで?マジであんなところを上るの?とたんにさっきまでの気合が消えていく。まあ、でも上らなきゃ行けないわけでしょ。だったら行くしかないでしょ。覚悟を決めて上り始める。思ったよりきつくはない。が、しばらくすると、脚に疲労が溜まってくるのを感じ始める。しかも、またこういう時に限って天気がいいんだよねぇ(泣)。
汗がポタポタ落ちてくる。。ハァ、ハァ。息が切れる。もう少しか?と思い、最後の力を振り絞りなんとか上り切る。そこから少し行き、知床自然センターに到着。
できれば天気のいい今日中に、知床五湖と滝壺に温泉が湧いているというカムイワッカ湯の滝を回りたい。
それってできますかね?職員に訊くと、どちらもシャトルバスで行けるが、今から両方周るとなると滞在時間がわずかしかとれないとのこと。
どっひゃーん。うそでしょ。せっかく必死こいて一生懸命上ってきたのに。それはひどすぎますよ。
うーん、どうしましょ。両方回るのがダメなら、どっちか一つに絞るしかないってことか。それとも、今日は諦めて明日両方回るか。でも、明日は天気が悪いらしいしなあ。
・・・・・・まあ、カムイワッカは単なる滝でしょ。それなら天気がよくなくてもあんまり関係ないんじゃないか。それに比べて知床五湖は周りの景色によっても見る印象もだいぶ変わってくるだろう。
やっぱり天気のいい今日、知床五湖に行きたい。というわけで、カムイワッカは明日に回し、今日は知床五湖一本に絞ることにした。
ちなみに知床五湖までどのくらいありますか?
「ここからだと約九キロです。・・・え?自転車?自転車で行くならアップダウンがあるのでかなりキツイですよ」
いやいや、キツイっていっても、わたしだってそれなりに北海道走ってきてるんですよ。そこそこのアップダウンじゃあ驚かないですよ。まあ、大丈夫でしょ。
大丈夫じゃありませんでした。
いや、それでもはじめはよかった。ずーっと急な下りで(しかし、帰りはこれを上ってくるのかと思うと憂鬱だったが。こんなに急じゃなくていいのですよ)。でも、途中目にしたバス停辺りから雲行きが怪しくなり始めた。ついにアップダウンが始まったのだ。
職員の言葉に嘘偽りはなかった。これがキツイのなんのって。急な上りが終わって下ったら、また急な上り。で、それを下るとまた急な上り。以下、その繰り返し。中には十パーセント以上の勾配のところもあったりして。これってほとんど拷問。相変わらず太陽は容赦なく照り付けてくる。もー、暑くて仕方ない。しっ、死ぬー。
あー、大後悔。大失敗。おとなしく冷房の効いたバスでくりゃよかったよ。もう、お金ケチって自転車でくるもんだから。自分の愚かさを呪いましたよ。しかし、あそこの職員も職員だよなあ。絶対無理だから行かない方がいいって、なんで止めてくれなかったんだろう。まったく気が利かないったらありゃしない。とうとう職員に八つ当たりまでする始末。
なんとか頑張って漕いでいくが、徐々に太腿に疲労を感じ始める。ついにはまともに足が上がらなくなってきた。結局、知床五湖まで後、残り三百メートルのところで力尽きた。悔しいですが、自転車を降りて押すことに。もうだめ。限界でした。
着いてみると、すでに夕方であるにも関わらず、駐車場にはたくさんのマイカーと観光バスが並んでいた。自転車は・・・どうやらわたしだけのようです。そうだよなあ、あんなところを走ろうなんてよっぽどの物好きしかいないでしょ。
さて、あまりゆっくりしている暇もないのでとっとと回りますかね。とりあえず、みなさんが行く後ろへついていく。途中、ガイドさんが引率している団体がいたので、ぴったりマーク。どさくさに紛れて説明を聞こうという腹積もりなのです。が、ガイドさんに「先に行ってください」と言われてしまう。え?なんで?なんでわかったの?
チェッ。おれ一人くらいいいじゃねえか。ケチくさい。
知床五湖はその名の通り、五つの湖がある。しかし、現在は熊が出るということで一湖と二湖しか見れない。まあ、いずれにしろ五湖も周る時間がないので、どっちでもいいんですけど。
一湖と二湖、それぞれの見晴らし所に行く。どちらもよかったが、とくに二湖がよかった。木々の間から湖が見え、しかも湖面には後ろに広がる山々が映っている。それが息を呑むほどの素晴らしい景色だったのだ。
あれ?そういえばこの景色、どこかで見たことあるなあ。・・・・・・そうだ、思い出した。ヨセミテだ!
十年前に、アメリカの大自然を見たくて中西部の国立公園を回ったことがある。その時行ったヨセミテ。そこで見た景色と似ていたのだ。ちなみにヨセミテは、アメリカ人に一番人気のある国立公園。うん、たしかによかったなあ。もう一回行ってみたいなあ。果たしてわが人生で再び訪れることはあるのだろうか。
それにしても、こんな景色、晴れの時じゃないと見れないでしょ。やっぱり今日来て大正解。
駐車場に戻ると、今度は湖とは逆の方向に人が流れ出ていた。立ち止まってじっと見てみる。すると、その先には高架木道が走り、そこを多くの人が歩いていた。
あちゃー。まだ見るところがあったのか。でも、時間が気になる。が、後で、「あそこよかったよねー」と言われるのが悔しいので行くことに。みなさんは車でしょうが、わたしは自転車なのです。
いやー、でも、無理して行ってみるものです。晴れた空をバックに知床連山やオホーツク海が一望。これが実に雄大な眺めなのです。しかも、木道は曲がりくねっているため、いろんな角度からそれらを楽しむことができる。これぞ大自然!もう素晴らしいの一言。個人的には五湖よりいいかも。充分堪能いたしました。
時刻はまもなく午後五時。すでに日が傾きはじめている。さすがに焦る。帰りはさっき下ってきた坂を上らなきゃいけないのだ。
いったいどのくらいで戻れるのか、皆目見当がつかない。ちなみに来るときは四十分ほどかかった。
とりあえず一生懸命走るしかない。ちんたら走っても時間が過ぎるだけだ。幸い、自転車に乗っていなかったため体力は回復している。案の定、アップダウンはすんなりクリア。あとは知床自然センターまでの上り。もう、キツくなったら素直に降りて押します。行きに降りちゃっているので、一回降りようが百回降りようが変わらないでしょ。その開き直りが功を奏したのか、帰りはわずか二十五分で戻ってきた。

再びウトロの街中へ。さて今日はどこに泊まろうか。とりあえず、来る時寄った道の駅へ行ってみますかね。
しばらく走り、道の駅に到着。うーん、今日はここでいいかなあ。ベンチの上に長い庇もあることだし。これなら雨が降っても濡れる心配はない。
飲み物が切れたので、スーパーを探しに行く。コンビニならすぐ目の前にあるのだが、そこじゃ買いたくない。定価で買うなんて馬鹿らしい。
ちょうどうまい具合に駐在所があったので、そこで訊くと、肝心のスーパーはすぐ近くにあった。
用が済んだので、さあ、行こうか、と思ったら、なぜかお巡りさんは話を続けてくる。よっぽど話好きなのか。いや、単に暇なのかも。
「そこのセブンイレブン、北海道で一番売り上げがあるんですよ」
へー、そうなんだあ。札幌が一番だと思ってた。
「そうそう、セイコーマートは他のコンビニよりも安いよ。ジュースも安いんじゃないかな」
へー、そうなんですか。そういえばセイコーマートで飲み物を買ったことなかったなあ。コンビニということで勝手に高いと思い込んでいたのである。それなら一度見てみることにしよう。
ちなみにセイコーマートというのは北海道産のコンビニ。いや、正確に言うと、コンビニとスーパーを足して二で割ったようなお店。走っているとしょっちゅう見かけます。
「ここは熊がよく出るんですよ。以前、道路に出てきた熊と観光バスがぶつかってバスが横転したことがあるんですよ」
え?まじ?熊ってすごいんだな。そんな力あるんだぁ。
「そうそう、安いお風呂なら、あの坂上った所に夕陽の家っていうところがあるから」
あっ、そうなんですか。じゃあ、これから行ってみます。
「泊まるのなら、あそこにバスの駐車場があるからそこがいいんじゃないかな。トイレも近くにあるし」
いや、泊まるとこならもう決めてあるので大丈夫ですよ。
お巡りさんなのか、ガイドさんなのか。途中からよく分からなくなってきた。というか、ここは駐在所兼観光案内所なのか?まあ、いろいろな話が聞けて面白かったからいいんですけど。
お巡りさんから教えてもらったお風呂へ行く。しかし、営業時間が午後八時まで。うわっ、あと一時間もないじゃん。せっかく休憩所でゆっくりしようと思っていたのにー。というわけで、いつもよりさらに輪をかけてのカラスの行水。閉まるまで日記をつけたりしてくつろがせて頂いた。あっ、あとケータイの充電も。
道の駅に戻りさっさと寝ることに。が、またしても虫が刺してくるため、なかなか寝付けない。ほんと勘弁してくれよ。とりあえず明日はカムイワッカに行く予定。でも、雨らしいしなあ。どうしましょ。
スポンサーサイト

コメント

コメントの投稿














管理者にだけ表示を許可する


トラックバック
トラックバック URL
http://ultrakamui.blog135.fc2.com/tb.php/18-df722e9b
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)



上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。